令和5年度 盗撮犯罪の実態

令和5年度は、盗撮犯罪抑止の法律、撮影罪が7月13日より施行され過去の迷惑防止条例での対応からより厳しい罰則規定として抑止力について多くの方が望まれていたが、私自身効果がないことを当初から指摘していたとおりの結果が先日警察庁から発表されました。
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/bouhan/chikan/R05chikan.tousatsu.pdf

1、撮影罪(ひそかに撮影)の認知・検挙件数・人員
認知件数(件) 2,391件
検挙件数(件) 1,203件
検挙人員(人) 911人

2、迷惑防止条例違反の検挙件数・人員
検挙件数(件) 5,730件
検挙人員(人) 3,749人  

令和5年度 合計 検挙件数  6,933件 検挙人数  4,660人
令和4年度 合計、総検挙件数 5,737件 総検挙人員 3,982人 
令和4年度と比べ令和5年度は、総検挙件数 1196件増  検挙人数678人増とまったく抑止力になっていない現状が判明しました。

3、発生時間帯別の検挙件数
撮影罪
6~9時  182件 15.1% 
9~12時 138件  11.5% 
12~15時 210件  17.5% 
15~18時 306件  25.4%  
18~21時 193件  16.0% 
不明    10件   0.8%
合計   1,203件 100.0%

迷惑防止条例
発生時間帯 検挙件数(件)
0~3時  171件  3.0%
3~6時   56件   1.0%
6~9時  646件  11.3%
9~12時 586件  10.2%
12~15時 888件  15.5%
15~18時 1,440件 25.1%
18~21時 1,012件 17.7%
21~24時 593件  10.3%
不明   338件   5.9%
合計 5,730件   100.0%

通勤・通学の時間帯や昼食時間帯・夕食の時間帯が多い点について、人込みに紛れて犯行に及んでいるのが分かる。 

4、発生場所別の検挙件数
ア 撮影罪
乗物内             109件  9.1%
     電車等         71件  
     バス          3件 
     その他         35件 
駅構内              265件  22.0%
路上               44件  3.7%
商業施設等            427件 35.5%
学校               46件  3.8%
住宅等              114件  9.5%
ホテル等              42件  3.5%
公衆浴場              27件  2.2%
その他の施設等          68件  5.7%
合計              1,203件 

イ 迷惑行為防止条例違反の検挙件数
駅構内 1 階段・エスカレーター 957件  16.7%
    2 ホーム        120件  2.1%
    3 その他         97件   1.7%
乗物内 1 電車等        303件  5.3%
    2 バス          10件  0.2%
    3 その他         9件  0.2%
路上               218件  3.8%
ショッピングモール等商業施設  1,139件 19.9%
書店・レンタルビデオ店       74件 1.3%
ゲームセンター・パチンコ店    133件 2.3%
その他の公共の場所        287件  5.0%
「公共の場所」以外の場所 
    1 学校(幼稚園)    123件  2.1%
    2 その他        168件  2.9
通常衣服を着けない場所(住居、便所、浴場、更衣室等)  2,092件  36.5%
この統計については解析中の為、後日見解について発表します。

5、犯罪供用物別の検挙件数
撮影罪(ひそかに撮影)の検挙件数

携帯電話        975件  81.0
小型(秘匿型)カメラ  187件  15.5
その他の撮影機器類    41件   3.4
合計         1,203件

迷惑行為防止条例違反の検挙件数

携帯電話        4,499件 78.5%
小型(秘匿型)カメラ  1,047件 18.3%
その他の撮影機器類    184件  3.2%
合計          5,730件

携帯電話は誰しもが所有しているので機器としては誰もが使用しやすいものですから多いのは分かるのですが、小型カメラの普及も異常な数の機器が、通販サイトや電気街で販売されている状況からして検挙件数が少ない理由は2点考えられます。
1つは、携帯での撮影は必然的に盗撮犯の不自然な動きが考えられますので盗撮行為が判明しやすい。
2つ目は、小型カメラは様々な生活の身の回りの品として偽装されており、発覚されにくいのが現状だと言えます。 このことから令和5年度 合計 検挙件数  6,933件 検挙人数  4,660人は氷山の一角であることは明白です。

盗撮犯罪は、日々発生している現状を踏まえ性別・年齢・体系問わず撮影されおります。

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